血液透析・腹膜透析
血液透析・腹膜透析
腎不全の末期症状において、低下した腎機能の代わりの役割を果たすのが、腎代替療法です。腎代替療法には腎移植と透析療法があります。
腎臓は、背中側の腰の高さに左右1個ずつある臓器(こぶし大の大きさ)で、血液中の老廃物をろ過して尿をつくる、からだの「排水処理場」です。
当院では専門の医師、看護師などスタッフ全員によるチーム医療を大切にしています。定期的な血液検査、レントゲン検査、エコー検査、心電図検査などを行い、医師と看護師が患者さんの体調管理に万全を期しています。シャントのトラブルは当院の手術室で専門医が対応いたします。専門の技士が透析装置の不具合や透析液の純度を常にチェックしており、毎日安全に透析が行われるように管理しています。保険、助成制度、各種申請書の手続きなど事務員が分かりやすくご説明いたします。皆様が快適に、安心して透析が受けられるように日々努力しています。
さまざまな原因により、腎臓の働きが不十分になった状態を腎不全といいます。
腎不全には、急激に腎機能が低下する急性腎不全と、長年にわたって徐々に機能が低下する慢性腎不全の2種類があります。
急性腎不全は、早急に適切な治療を行うことで大部分の機能回復が見込めますが、慢性腎不全は腎機能がある程度まで低下しないと自覚症状が現れず、早期発見が大変難しい病気です。そのため、一度失った腎機能の回復は困難です。
腎臓の働きが低下すると、本来尿として出るべき老廃物が体に溜たまります。
症状は、進行速度や重症度、原因によってさまざまですが、尿の異常、部分的なむくみや高血圧になることもあります。慢性腎不全の末期状態になると、「尿毒症」となり、重とくな場合、全身けいれんなどの症状が現れます。
末期の治療法は、腎移殖か透析療法に限られてきます。
体に溜まった水分と毒素を除去します。また、本来は腎臓が調整しているホルモンバランスを、薬剤を用いることで調整します。
当院では「日本透析医学会」と「日本臨床工学技士会」の定める透析液水質基準を満たし、最新のオンラインHDFシステムを導入しておりますので、患者さんひとり一人に最適の方法で実施しております。
仕事やプライベートで遠方に行く必要がある場合など
普段透析を受けているクリニック以外の透析医療機関で、臨時的に受ける血液透析を「旅行透析・臨時透析」といいます。
当院での旅行透析・臨時透析をご希望の方は、電話にてご予約をお願いいたします。
<お伺いする内容>
・お名前、生年月日
・電話番号(携帯番号)※日中のご連絡が可能な電話番号をお伝えください
・透析時間 曜日
・現在、血液透析治療で通院している医療機関名、電話番号
・ご希望の透析日 午前・午後
<当日ご持参いただくもの>
・健康保険証、マイナンバーカード、特定疾病療養受領証、障害者医療費受給者証
・診療情報提供書
・ご自身のパジャマやタオル、また透析中に必要な内服薬や止血ベルト、テレビ用イヤホンやヘッドホン
臨時透析回数が1回の場合は透析治療が済みましたら、受付にてお会計をお願いいたします。
お使いの健康保険証・医療証類に応じて、一部負担金をいただき、当院での診療情報提供書・透析治療記録をお渡しします。
「腹膜透析」は、血液透析と並ぶ透析療法の一つで、患者さん自身の腹膜を通して体の中の老廃物を取り除き、余分な水分を排出する治療方法です。
腹膜透析を行っている患者さんは、日本では少ないのですが、患者さんやご家族がご自宅などで透析ができるため、自分の生活スタイルに合わせやすいというメリットがあります。
ただし、長期間使用による腹膜機能の低下や腹膜炎の合併症のリスクもあるため、定期的なメンテナンスや検査が大切です。当院では腹膜透析に興味を持たれている患者さんに、専門医より適切なアドバイスを提供しております。気軽にご相談してください。